早がけ周山

shinshu2003-07-25

周山ロードはいつも展開が早い。
スタート後、すぐにアタックがかかり、あれよあれよというまに集団が分断されてしまう。
この傾向はいつからかな、と思うと、やはり京大競技部で最強だったジマコ(小嶋)の出現あたりからだと思う。
彼は、あのとてつもなく長く苦しいツール・ド・信州ですら、序盤に誰かが飛び出すと容赦なくつぶしにかかり、そのまま逃げを決めてしまう男だった。2001年の信州では、全てのステージでスタート直後に発生した「唐木アタック(つくば大の唐木が毎日スタート直後に飛び出していた)」をつぶしたジマコがそのまま最初の峠から逃げまくって優勝する完全優勝だった。周山ロードでも、自分が最初じゃなくても、誰かが出れば様子を見るなんてことは絶対にせず、とにかく反応してそのままサヨウナラ、だった。
そもそも周山は、レースではなく実践練習だし、みんな普段の練習では出せないぎりぎりの走りを試しに来ているわけだ。だから早いうちに飛び出すのは、まっとうな仕業だと思う。
ただ、初めて参加した強い選手などは、その早さにちょっと戸惑うようだ。前々回、美山での第3戦は愛三の秋田選手やナカガワの西村選手などが初めて出てくれたが、序盤からの逃げに乗らず、うしろの集団にとどまったせいでそのまま上位に入らずに終わってしまった。
秋田選手は様子をうかがっていたようだし、西村選手はチームメートのなべちゃんが前に出たため、チームプレーをせねば、と考えたのかもしれない。けれど周山ではそういうチームプレーというものは、なくていいんじゃないかと思う。逃げるなら一緒に逃げて、勝つなら自分で勝つ。それが自分のための実践トレーニングになると思う。
常連の斎藤も、周山、信州の両方で常に前へ前へ、の走りをする。最近、周山ではパンクが多いのが残念。そう、レポートに書けなかったけど、第5戦の杉林の峠をトップ通過したのは、パンクする前の斎藤です。
なにしろ距離も短いし、人数も少ない。とにかく前へ前へと走ってくれたら一番だ。そんななかでも戦いのストーリーは生まれるのだから。